解体工事と立会い

解体工事を業者に依頼した際、現場の立会いは非常に重要になります。
立会いをきちんと行わないと、工事でトラブルが起きる可能性が有ります。

今回は、解体工事での立会いについてご説明いたします。

見積もり時の現場立会いは食い違い防止のため

先述しましたが、現場立会いをきちんと行わなければ、工事でトラブルが起きる可能性が有ります。
トラブルとは、解体工事依頼主と解体業者との間の食い違いです。
依頼主は、解体業者に工事を依頼する際、「こうしてほしい」という要望をきちんと伝えなければいけません。

もし伝え忘れていると、工事が完了した時に「これは撤去しないで欲しかった」、「これは半分残して欲しかった」など、依頼主が思っていた要望と違う姿になっている恐れがあります。
特に解体工事は、一度撤去してしまうと取り返しがつきません。
そういった食い違いを防止するために、現場での立会いは特に大切になります。

解体工事での要望は、見積もり時の現場立会いで伝えておいて、見積もりに反映してもらうようにしてください。
場合によっては契約後に要望を伝えて、追加費用が発生する恐れもあります。
そのため、気になる点は、見積もり依頼時に解決しておくと良いでしょう。

解体工事の立会い時間は?

解体工事の立会い時間

現場立会いは重要になるとお伝えしましたが、忙しい方だと立ち会う暇がないという方も多々いると思います。

立会い時間はどのくらいかかるのか、みなさんはご存知でしょうか。
業者によってバラツキはありますが、例えば30坪の木造住宅であれば、一般的には大体30分程度で終わります。

解体業者は寸法の測定、付帯構造物の調査、配管の確認、作業スペースの確認、廃棄物搬出経路の確認、近隣建物の確認などを行います。
これらの作業を行いながら、気になる箇所はメモをとったり写真を撮ったりします。
業者の作業の丁寧さや手際によっては、もう少しかかる場合もありますが、目安は30分と思っておいて良いでしょう。

立会いが1時間以上かかる例外ケースもある

ただ、建物や周辺環境の状況によっては、1時間以上かかる例外もあります。

建物が大きい場合

例えば、「建物が大きい場合」は、測定に非常に時間がかかるため、立会い時間はどうしても長くなってしまいます。

ブロック塀や庭石、灯篭、車庫など、建物の周囲に「付帯構造物が多い場合」も、それら一つ一つをチェックしないといけないため、付帯構造物が大ければ多いほど比例して時間も要します。

部分解体が必要な場合

建物を全て解体せず「部分解体が必要な場合」も立会いに時間がかかります。
この場合、柱や梁の位置などの構造を把握したり、解体後の断面部分の補修方法を決定したりしなければならず、工事の方向を決定するために長時間かけて現地調査する事があります。
長屋に住まいの方で、部分解体を検討されている方は、上記の理由で立会いの時間がかかってしまうので、念頭に置いておきましょう。

店舗の内装解体の場合

お店を閉じてしまう事を検討中の方だと、「店舗の内装解体の場合」も時間が掛かる事は念頭に置いておきましょう。

飲食店などの店舗の内装解体の際、店舗で利用した設備や建物そのものの構造等を把握するために、じっくりと目視しなければならず、どうしても時間が掛かってしまいます。
また、テナントを借りている方は、管理会社にどのような形で返却しなければならないかを相談しながら、解体計画を進めなければなりません。
つまり、依頼主・解体業者・管理会社の三者で綿密な打ち合わせをする事になります。
食い違いのないように、慎重に話を進めるようにしましょう。

残置物撤去がある場合

建物内の家具・家電などの「残置物撤去がある場合」も時間が掛かります。
解体業者は、事前に残置物の種類や量を把握して、処分費を見積もりに加えなければならないからです。

余談ですが、残置物は処分出来るものは自分たちで処分してしまうと処分費が浮きます。
そのため、出来るだけ自分たちで片付けてしまった方が良いでしょう。

アスベスト含有建材が使われている場合

周囲に害を発生させる恐れのある「アスベスト含有建材が使われている場合」、アスベストの量や使われている場所を把握するために現地調査はじっくりと行います。
また、場合によっては、専門業者にアスベストの事前調査も依頼しなければならず、その分さらに日数がかかってしまいます。

アスベストを飛散させてしまうと、近隣の方へ健康被害を引き起こす恐れもあります。
自分たちだけの問題では収まらなくなるので、長時間を要するのはやむを得ないと割り切るしかありません。

解体工事の見積もり時の立会いまでに用意すべき事

解体工事の見積もり時の立会いまでに用意すべき事

見積もり時に解体業者に現地調査をしてもらう際、依頼主は基本的には立会いをして、業者と一緒と一緒に目視しながら確認作業をします。
ですので、依頼主の認識が曖昧だと解体業者もどうすれば良いのか分からず、何度も現地に訪れなければならない事になります。
そうならないためにも、依頼主も立会いまでに事前に準備出来る物は揃えておくとスムーズに打ち合わせが進み、立会いも早く終わらせる事が出来ます。

敷地の境界の確認、解体範囲の確定、図面の用意

準備しておきべきものは、まず「敷地の境界の確認」、「解体範囲の確定」、「図面の用意」です。
敷地の境界は、境界杭のある位置を探せばどこが境界なのかはすぐに把握できます。
もしどこに杭があるのか分からない時は、隣地の方に聞きましょう。
きちんと境界を把握しないまま解体工事を行った場合、他人の所有物を誤って壊してしまう恐れがあります。
お隣さんとのトラブルに発展しますので、自分たちの目で境界杭を見ておきましょう。

解体範囲の確定は、自分たちの敷地内のどの建物を壊し、どこを残すのかを確定することです。
ブロック塀は半分残す、や建物は部分解体しかしない、などをはっきりと決めておかないと、解体方法によっては費用が大きく変わってきます。
もし残すか壊すかで迷っている部分がある場合でも、その旨を伝えて両方の見積もりを出してもらい比較すれば確定しやすいでしょう。

境界の確認や解体範囲の確定をする際、解体する建物の図面があると非常に便利です。
解体業者も図面と現物を見比べながら打ち合わせが出来、イメージも付きやすいからです。
ただ、もし手持ちの図面がなければ無理に探す必要はありません。

処分する家財

他には、「処分する家財」があれば、その旨も解体業者に伝えましょう。
複数個あるようでしたら、事前にメモをして伝え忘れがないように気をつけてください。

所有者の意思確認

最後は、「所有者の意思確認」です。

立会いに出る方が所有者であれば問題ありません。
しかしながら、親族の所有ならば、事前に一声かけて意思表示してもらいましょう。

簡単な作業ですが、これを怠って解体工事計画を進めると、所有者にとっては「勝手に自分たちの所有物を壊そうしている」と問題になる恐れもあります。
忘れないように気を付けてくださいね。

工事中の立会いは顔を出す程度で問題ない

工事中の立会いは顔を出す程度で問題ない

選んだ業者と契約を交わして解体工事が開始した時、現場へ見に行くべきかどうか悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。
新築を建てる際には、電現場で立ち会って業者と打ち合わせをする機会が多々有りますが、解体工事では特にそういった決まりはありません。

ただ、工事の途中経過などが気になる方は、少しだけ顔を出して業者と挨拶を交わす程度はしたら良いでしょう。
依頼主が時々顔を出すことで、自分たちの建物がどうやって工事が行われているのかを知る事も出来ます。
また、現場の作業員が意識して、工事にもメリハリが生まれて作業もはかどるでしょう。

また、見積もり時に打ち合わせした通りに、残すものと壊すものが周知されているかも確認しておくと安心出来ます。

解体工事完了時の最終立会いはしっかり行おう

解体工事を終えたと業者から連絡が入ったら、業者との最終確認のために現地で立会います。

この最終立会いは、自分たちの要望通りの工事になっているかを確かめるためのものです。
ですので、業者の説明をしっかりと聞き、食い違いがないかじっくりと現場の状況をチェックしましょう。

例えば、自分たちの敷地内を解体出来ているかや、解体して欲しい箇所が全て解体できているか、処分して欲しいものが処分出来ているかなどを見ていきます。
もし解体できていない箇所があれば、必ずその旨を伝えて業者に対処してもらうようにしてください。

遠方で立会いできない場合はどうするか?

遠方で立会いできない場合

解体工事を依頼する方の中には、遠方にある実家などの解体を計画されている方もいると思います。
解体したい対象の建物が遠方にあると、依頼主はなかなか現地に出向く事が出来ず、見積もり時の現地立会いするのが困難でしょう。
このような場合でも、解体工事を依頼することは可能ですが、間違いがないように慎重に計画を進める必要があります。

現地調査へ行く業者には、見積もり時に地図と現地の写真を添付し、解体する対象物に間違いがないようにしましょう。
もし住所のみ伝えると、同じ番地内に複数の家屋が存在して解体家屋が特定出来ないなど、正確に伝わらない可能性もあります。
業者にとっては初めて出向く場所ですので、間違いないように場所を伝えるようにしなければいけません。

業者に見積もりを出してもらう際には、手書きでも構わないので、解体範囲を書いた図面を添付してもらうようにお願いしておきましょう。
依頼主の指示がきちんと伝わっているかどうか、図面を見ながら確認し不足があれば更に書き足してもらうと良いです。
また、業者に現地の写真を送ってもらうなどしておけば確実性も高くなります。

ただ解体業者を決定後、契約前には現地で立会いをするようにしましょう。
写真や図面上の打ち合わせだけでは、どうしても足らずや誤解が発生する恐れがあります。
契約時には業者にどのように解体工事を進めるかを説明してもらい、全て納得できる工事内容になっていたら契約書を交わしましょう。

また、この時に一緒に近隣へのご挨拶を済ませておけば一気にやるべき事を終えれるので、粗品と解体工事のお知らせを準備してから現地へ赴くと良いでしょう。

解体工事の立会いのまとめ

解体工事の立会いのまとめ

解体工事に限らず、建設工事では打ち合わせをしっかりと行わないと、どうしても食い違いが発生します。
業者に伝わっていると思っていても、実際には全く伝わっていなかったという事も時にはあります。

もし残して欲しかったものを解体されてしまったら二度と復元できません。
工事に対しての心配事や伝え忘れがないよう、慎重すぎるくらいに業者と確認作業をする事が、トラブル無く解体工事を進める秘訣になるでしょう。

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