一般的な家庭の住宅は、木造が多いと思いますが、建物の構造は他にも種類があります。
今回ご紹介するのは「鉄骨造」の建物についてです。
鉄骨造の解体工事の費用・坪単価や工期などについて解説していきますので、参考にしてください。
耐震・耐火に優れた鉄骨造は解体工事費用も高め
鉄骨造は、骨組みの部分に形鋼や鋼管といった鋼材を用いた造りになっており、当然ですが木造よりも非常に強固になっています。
鉄骨造の建物を建てる際、木造よりも工期が長くなりますが、それは解体工事の場合にも同じことが言えます。
また、費用面でも高くなってしまいます。
鉄骨造解体工事にかかる工期や費用、解体内容について学んでいきましょう。
鉄骨造解体工事費用の坪単価
鉄骨造の解体工事にはどのくらいの費用がかかるのか、解体相場を坪数別に見てみましょう。
鉄骨造住宅の解体費用相場・坪数別
10坪未満の解体相場 | 坪単価:4.3万円 |
10坪台の解体相場 | 坪単価:2.7万円 |
20坪台の解体相場 | 坪単価:2.9万円 |
30坪台の解体相場 | 坪単価:3.4万円 |
40坪台の解体相場 | 坪単価:3.2万円 |
50坪台の解体相場 | 坪単価:3.8万円 |
60坪台の解体相場 | 坪単価:3.0万円 |
70坪以上の解体相場 | 坪単価:4.0万円 |
建物によってはアスベストが含まれている建材を利用している場合、調査・分析費用や除去工事などが加わるため、この相場よりも高くなってしまうこともあります。
また、工事に使う重機の出入りが困難な狭い道に面した建物の解体工事だと、作業員の数を増やすことになります。
そのため、作業員の手間賃が加算されて、費用がさらに追加される可能性もあります。
上記の費用はあくまでも参考程度ですが、解体工事を依頼する際の比較として覚えておくと良いでしょう。
鉄骨造住宅解体工事の工事内容
先述したように、鉄骨造住宅は木造よりも強固なため、重機を使う機会が多くなります。
また、有害物質を利用した建材を用いている場合は、飛散しないように注意を払わなければなりません。
そのため、どうしても工期が長くなってしまいがちになります。
では、実際に鉄骨造解体工事ではどのくらいの日数がかかるのか、鉄骨造解体工事はどういった手順で行われるのかについてご紹介いたします。
鉄骨造解体工事にかかる日数は?
鉄骨造解体工事にかかる日数ですが、例えば80㎡の2階建て家屋を解体する場合の工期の平均日数を見てみると、だいたい10日間になります。
これは、木造家屋解体工事が、だいたい7日間掛かるのと比べると少し長めになります。
しかし、鉄骨造やRC造住宅は、木造家屋解体に要する日数の倍近く掛かると思っておいた方が良いでしょう。
鉄骨造解体工事の手順
鉄骨造解体工事を行う際には、下記のような手順で解体工事を行います。
解体工事だけでなく、工事を行う際には施工計画を綿密に立てて、準備万端の状態で取り掛かることが大切になります
事前準備作業
工事を始める前に「事前準備作業」というものを行います。
ここでは、現場周辺の状況確認や、施工計画の作成と作業員の周知、労働安全衛生法・建設リサイクル法・廃棄物処理法に基づく措置、有害物の有無を確認後に基づく措置、各種法令等に基づく措置を行います。
他には、近隣へのご挨拶を行い、近隣家屋の確認も行い写真を撮るなどして記録を取っておきます。
また、万が一の時に備えて解体業者は工事賠償保険に加入します。
解体工事を業者に依頼する方は、事前準備作業を入念に行い、近隣へ丁寧な挨拶をしてくれて、工事賠償保険に必ず加入する業者を選ぶことが重要になります。
これは、後々トラブルが発生しないため、また、発生した場合に被害を最小限に抑えるために非常に大切になります。
有資格者の確認、器具等の点検などの準備作業
この「準備作業」は、安全な工事を行うために実施する作業になります。
作業員の健康状態のチェックや、作業内容・方法・役割分担などの確認、図面の確認など安全ミーティングの実施を行います。
作業する業者が資格を所持しているのかの確認もします。
クレーン運転や玉掛け作業など、資格や技能講習を修了していない無資格者による作業は非常に危険です。
そのため、依頼主はそういった専門の資格を所持している作業員がいる解体業者を選ぶことが重要になります。
次に、工事で使用する機械・工具・保護具・救急用具などが工事中にきちんと使えるかの点検をします。
工事中に動かない、壊れてしまったとなれば大事故を起こしかねませんので、業者はこの点検を入念を行うようにしています。
最後に、現場周辺の再確認や工事をする際に障害になるものの撤去や防護、通行経路の確認をし、着工前に解決できる心配事は片付けるようにします。
近年では、工事中の橋が落ちてしまい作業員が命を落とすなどの悲惨な事件も起きています。
事故防止に対する高い意識を持つ業者を選ぶことは、依頼主自身の身を守ることにもなりますので、依頼主はそのことを頭に入れて業者選びをしましょう。
足場組立などの仮設工事と内装解体
仮設工事では、工事中に使う仮設電気水道の設置や足場組立、防音・粉塵・養生、必要な場合は防音パネルの取り付けをします。
また、廃棄物を搬出するための開口部の設置や、詰所・便所なども設置します。
次に、内部の残存物の撤去と手作業で行う有害物の撤去などを行います。
ここまで、解体工事をする準備が整ったら、いよいよ内装解体工事に取り掛かります。
基本的には手こわしで行います。
石膏ボードの取り壊しや、含有建材があればアスベストの回収も行います。
アスベストは、専門業者に除去してもらい飛散しないように注意してもらうことが大切です。
窓ガラス、サッシなどを破損しないように撤去してもらい、ここまでで内装解体は一通り終了します。
ここでの作業で重要なのは、業者が足場をきちんと組み立てているか、養生シートが破れていないか、防音や飛散防止のを徹底しているかということになります。
もし手を抜いていたりすると、後に近隣の方へ被害が及ぶ恐れがあります。
特に、アスベストの除去作業を違法に行っていると、周囲の方の健康被害を引き起こしかねません。
そうなってしまっては大問題ですので、依頼主もどのようにして除去するのかを業者に確かめるようにしましょう。
屋根・外壁材撤去
屋根・外壁材撤去工事では、クレーンや高所作業車など重機を使用します。
高所の作業になるため、業者は作業員の転落や屋根材・外壁材の落下、外壁の倒壊に注意して作業します。
屋根材はスレート屋根から解体しますが、ここでもアスベストが含まれていたら厳重な除去工事と撤去作業をしてもらうようにしましょう。
高い所での作業は非常に危険になりますので、依頼主は現場を見に行く際は邪魔にならない所で見学するようにして、業者気が散らないように配慮するようにしてくださいね。
地上解体
地上解体では、建物本体部分を鉄骨カッターで切断して、細かくバラして解体していきます。
鉄骨カッターで鉄骨部分を切り落として撤去していき、撤去するときは吊り荷で固定してクレーンで運びます。
基礎解体
建物本体がなくなったら、最後に土間・基礎の解体を行います。
この解体作業でも重機を使って圧砕や掘削を行い、作業で発生したコンクリート塊を積み込んで搬出します。
基礎の解体も済んだら、整地を行って綺麗な状態にならして解体工事は終了します。
解体工事終了後は、重機や車両の搬出、廃棄物の撤去、足場や養生などの撤去、便所・詰所の撤去、仮設電気・水道の撤去など、仮設工事で行った作業と逆の手順で片付けていきます。
後片付け
後片付けでは、業者に工事の完了を報告してもらい、廃棄物処理のマニフェストのコピーももらうようにしましょう。
近隣の方への挨拶も業者と済ませ、工事への協力を感謝するようにしてください。
以上が、解体工事作業の手順になります。
ほとんどが、依頼主ではなく業者に関わってくることですが、解体工事ではこういった作業をしていることは依頼主も知っておくようしましょう。
鉄骨造の解体工事のまとめ
鉄骨造解体工事では、木造解体工事ではない鉄骨を扱う作業が多々あります。
重機を使う頻度も増え、木材よりも重く硬い建材です。
そのため、作業員が危険を伴う作業も多くなります。
また、少しでも手抜きがあれば、近隣の方へ被害が及ぶ可能性も十分にあります。
危険と常に隣り合わせになる工事ですので、安全対策をきちんと行う業者を選ぶことが重要になります。
依頼主は業者選びの際、無理な工期や安すぎる費用を提案する業者には、くれぐれも注意してくださいね。
そういった業者の中には、不法投棄などの違法や作業員の過労などでリスクが高くなる可能性があります。
最適な提案をする信頼の置ける業者を探し、安全な解体工事をしてもらいましょう。
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