解体工事と損害賠償

解体工事を計画する際、依頼主の皆さんが最も重視すべきことは安全対策です。
工事は常に危険と隣り合わせです。
自分たちが依頼した現場で事故が起きないように、解体工事業者には最大限の注意を払いながら作業してもらうことが重要になります。

解体工事では万が一に備えて損害賠償保険は大切

しかし、いくら万全の体制でも事故は止むを得ず起きてしまいます。
周囲の方に被害が及んだ場合は、損害賠償を支払わなければならない可能性も出てきます。

業者を選ぶ際、損害賠償保険に加入しているかどうかをしっかりと確認し、きちんと安全対策をしてもらいましょう。

解体工事での損害賠償保険とは?

解体工事での損害賠償保険とは

解体工事中、誤って隣の家を壊してしまったり、重機の振動で近隣の住宅に壁にひびが入ってしまった時に、損害を補償してくれる保険が損害賠償保険です。

ただ、損害賠償保険で全てをカバーできるわけではなく、対象外になる事故もあります。
その点は業者にしっかりと確認し、自動車保険や労災保険など、カバーできる保険があれば業者に加入してもらうなどして、細心の注意を払うようにしておきましょう。

損害賠償については民放709条にある

解体工事業者の不注意や不手際によって近隣の住宅を壊してしまった場合、業者は民放709条に基づいて損害賠償責任を負わなければなりません。

民放709条には下記のように述べられています。

709条(不法行為による損害賠償)
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を損害したものは、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

では、発注者である依頼主側は、何も責任を負わないで良いのでしょうか。
これについては民放716条に記されています。

716条(注文者の責任)
注文者は、請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わない。
ただし、注文又は指示についてその注文者に過失があった時はこの限りではない。

上記の民放716条によると、近隣の住宅を壊してしまった責任はあくまでも解体業者の責任であって、依頼主は責任はないという事が分かります。

ですが、例えば業者に無茶な工期や見積もりで工事をさせたり、悪天候の中で無理やり作業をさせたりなど、依頼主が無謀な要求をして生じた場合は依頼主の過失になります。
これから解体工事を依頼する方は、決して無茶な工事を業者に指示しないように気をつけましょう。

解体工事業者は損害賠償保険に加入しているか

解体工事業者は損害賠償保険に加入しているか

解体工事で事故が起きた場合、損害賠償を支払わなければならない可能性もあります。
その時、保険に加入していなかったら何も補償が無いので、多額の賠償金を支払わなければなりません。
保険未加入の業者は賠償保険金を支払いたくないばかりに、賠償責任を逃れるような行動をとる可能性があります。
業者の支払い能力を超えていると、依頼主にその責任が向かう恐れもあるでしょう。

そういったとんでもない事態にならないように、解体業者に損害賠償保険へ加入してもらうことは非常に大切なことです。
保険に加入することで、上記のようなリスクを完全に回避するかというと、そういうわけではありませんが、最小限に抑える事が出来ます。

未加入の業者は今でも存在する

損害賠償保険について、再三重要であるとお伝えしましたが、残念ながらいまだに保険に未加入の業者は沢山います。
安全対策について意識の高い解体業者なら保険の加入は当たり前という認識ですが、保険料の支払いを惜しんで加入しないまま工事をする業者も多いのです。

事故などのリスクについて意識の低い解体業者がどうしてもいますが、これから解体工事を計画される方は意識の高い業者を選ぶように心がけるようにしてください。

業者選びの際に必ず確認しよう

損害賠償保険に加入しているかどうかは、解体業者を選ぶ際に必ず確認するようにしましょう。
契約後に未加入だと知っても遅いです。

また、加入の有無だけでなく、加入している保険の限度額はいくらかや、事故の適用範囲はどこまでかといった事も確認しておきましょう。
理想は、業者にお願いして可能ならば、保険証券のコピーを見せてもらって内容を把握しておく事です。
保険については念入りに業者に聞いておくようにしましょう。

解体工事での損害賠償保険は種類が多々ある

解体工事での損害賠償保険の種類

工事での損害賠償保険にも種類が多々あります。

代表的なものは、1つ目は年間の売上金額によって保険額が決定し、その年の全ての工事が保険対象になる「会社単位の保険」。

2つ目は工事現場ごとに加入する保険で、工事の請負金額により保険料が決定し加入した工事にのみ適用される「工事単位の保険」です。
この保険は自分たちの支払い能力を超える可能性のある現場である場合に限って加入する業者も多いです。

3つ目は重機や車両単位で加入する年間の保険で、それらの機械が関係する工事だけに適用される「車両単位の保険」です。

以上3つが代表的な保険の種類になります。
どの保険に加入しているかは、業者に伺うようにしましょう。

解体工事と損害賠償のまとめ

解体工事と損害賠償のまとめ

解体工事は、常に危険が伴います。
建物を壊す際に発生する破損物や業者が運転する重機など、一歩間違えると隣の家を倒壊させてしまう恐れのあるものが沢山あります。
もちろん業者は、事故が起きないように慎重に作業を進めますが、事故はいくら注意しても起きてしまう時はどうしても起きてしまいます。

事故が発生し関係のない第三者に被害が及んだ場合、解体業者はその責任を全うしなければなりません。
その責任を果たす手助けをしてくれるのが損害賠償保険になります。

保険料の支払いを渋る業者も多々いますが、解体業者を選ぶ依頼主の皆さんは、万が一のために備えを十分に行っている安全意識の高い業者を選定しましょう。

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