鉄筋コンクリート造(RC造)の費用・坪単価

RC造の建物は、非常に剛強に作られているのが最大の特徴になります。
ですが、剛強である事がメリットである反面、建物解体をする際は、この剛強さが厄介になります。

木造や鉄骨造よりも解体にかかる日数は長く、費用もその分かかり、何よりリスクも大きくなります。
今回は、RC構造での解体工事についてご紹介いたします。

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頑丈な構造は解体工事で手間と費用を掛けさせる

まず、そもそもRC造とはどのような構造なのか、皆さんはご存知でしょうか。
これは、鉄筋コンクリート(Reinforced Concrete)造の略称で、圧縮力には強いが脆いコンクリートを引張力に強い鉄筋で補強した構造の事を言い、耐久性、耐火性、強度に優れた構造になっています。

そのため、新築する際に、木造家屋よりも費用が倍以上に掛かり、工期も長くなります。
これは、RC造解体工事にも同様のことが言えます。

木造のように手作業で解体する事は困難なため、重機を使用する頻度も多く、コンクリートを壊す際には騒音・粉塵も多く発生します。
工期も長くなってしまい、重機の利用や養生などの作業でどうしても工事予算も高くなってしまいがちです。

では次に、RC造解体工事にかかる費用と工期についてご説明します。

RC造解体工事費の坪単価別相場

RC造の解体工事を坪単価別にご紹介いたします。
下記相場はあくまでも目安になりますが、見積もりを解体業者に依頼する際に参考資料にしてみてください。

10坪未満 坪単価:7.2万円
10坪台 坪単価:5.7万円
20坪台 坪単価:3.9万円
30坪台 坪単価:5.9万円
40坪台 坪単価:4.0万円
60坪台 坪単価:4.7万円
70坪以上 坪単価:5.5.万円

RC造解体工事の工期

先ほどから何度もご説明していますが、RC造家屋の解体工事は、頑丈な構造のために木造家屋よりも工期が長くなります。
例えば、80㎡の二階建て木造住宅なら、約7日間で終える工事がRC造だとその倍の2週間掛かってしまいます。

また、騒音・振動なども木造家屋よりもどうしても大きくなります。
そのため、朝や夕方などの人の多い時間帯は避けて作業を行わなければならず、作業出来る時間は限られています。

他にも雨などで工事が中断したり、敷地の接道幅が狭い場合だと重機の出し入れに手間がかかったりするため、それでも時間が取られてしまう事があります。
RC造だけでなく、解体工事を依頼する方はこう言った事も念頭において、余裕を持ったスケジュールで業者にお願いするようにしましょう。

RC造の解体方法と解体手順

RC造の解体方法と解体手順

では次に、RC造解体工事を行う際に使われる工法と、解体工事の手順についてご紹介いたします。
依頼主は直接関係のある話ではありませんが、業者がどのように作業を行っているのかは把握しておくと良いでしょう。

RC造解体工事での工法

RC造解体工事の一般的な解体工法は、以下の3つになります。

圧砕機工法

1つ目は、「圧砕機工法」です。
これは圧砕機と呼ばれるものを通常ショベル系建設機械に取り付けて油圧操作でコンクリートに咬みついて、強力な圧縮力で構造物を破壊します。

圧砕機によっては、コンクリートを砕き鉄筋も切断したり、回転機構を装着て角度を自由に変えたり出来るものもあります。
工事を円滑に進めるために様々な工夫が施されているみたいですね。

大型ブレーカー工法

2つ目は、「大型ブレーカー工法」です。
この工法も通常ショベル系建設機械に取り付けて作業を行います。

これは、先ほどの圧砕機のように、対象物を掴んで砕くのではなく、ノミのようにコンクリートの縁に力をかけて砕いて破壊する工法になります。
手で持って使用するハンドブレーカーもあり、場所によって使い分けて作業を行うのでしょう。

転倒工法

最後は、「転倒工法」という工法です。
先ほどの2つよりも非常に単純な工法で、まず外壁を地面に転倒させてコンクリートを運び出せるくらいに小さく割る工法です。

この工法は、外部への解体柄の飛散を少なくするために採用されています。

RC造の解体手順は?

RC造解体工事の手順は、木造や鉄骨造と違いはあまりありません。
ただ、コンクリートという硬い物質を扱うので、他2つの構造よりも注意すべき点もあります。

例えば、工事前の準備作業での足場組み立て後の養生です。
工事中は、コンクリートを重機で壊して作業するため、どうしても粉塵が飛散しやすくなります。

また、騒音も他の構造よりもはるかに大きい音が出るので、ご近所の方にご迷惑をかけてしまいます。
そうならないためにも、養生シートや防音パネルなどをしっかりと固定させて工事を開始する必要があります。

依頼主は、業者が準備作業を終えたら一度自分の目でも確認するようにしましょう。
シートが破れていたら、そこから粉塵が飛散する恐れもありますので、しっかりと見るようにしてくださいね。

他にも、RC造家屋のどこかにアスベストが含まれていたら、解体工事の前に除去工事を行う必要があります。
ちゃんとしたアスベスト除去工事を行うことは義務ですし、もし不正に工事を行い飛散したら大問題になります。

この時、業者は飛散しないように散水して湿らせた状態で作業を行います。
RC造解体工事は、木造や鉄骨造の解体工事以上に重機を使った作業が多くなります。

この時、重機の免許を持った作業員が作業を行っているのか、作業員の健康状態は良好かを確認することは重要と言えます。
もし高所で作業をしている時、謝ってコンクリートなどが落下し、通行人に当たってしまうなどと言った事があっては大変です。

依頼主がその点を確認することは難しいのですが、作業員が余裕を持てるように無理のないスケジュールで作業をお願いすることが、1番の配慮ではないでしょうか。

RC造の施工計画書について

「施工計画書」とは何かご存知でしょうか。
これは、工事請負者が解体工事着工前に工事を敢行させるために必要になる現場組織・安全管理・施工順序・施工方法などを作成して、現場監督員に提出する書類です。

この計画書で工事前に請負者と監督員は打ち合わせを行います。
監督員は、この計画書に沿って解体工事を進めるようにします。

環境対策や安全対策なども行ってスムーズに工事を進めるために非常に重要なものです。
この施工計画書は、工事前の事前準備作業で行います。

解体工事を請け負う業者は、上記のように最悪のケースを想定して、書面などで入念に打ち合わせを行ってから工事を始めます。
依頼主も工事前に不安な点があればその都度相談をするようにして、工事中の不安を解消しておくと安心して工事を任せられるのではないでしょうか。

RC造解体工事の事故事例と事故防止対策

RC造解体工事の事故事例

解体工事に限らず、建設工事の現場ではいつも危険と隣り合わせです。
ここでは、RC造解体工事で過去に実際に発生した事故事例をもとに、事故防止対策についてご紹介します。

これから解体工事を依頼する方は、下記のような工事が自分たちにも起きるかもしれないという事は、しっかりと頭に入れておくことが大切です。

事故事例

ビル解体工事での事故事例になりますが、静岡富士市の7階建てビルの解体工事現場において発生した事故をご紹介します。
この事故は、ビル上部の鉄筋コンクリートの一部が数十メートル下の県道に落下し、真下の道路で信号待ちをしていた乗用車に直撃しコンクリートの下敷きになるという大事故でした。

この事故で、車内にいた2名が死亡、2名が負傷、落下した解体工事作業員2名が死亡する大惨事になりました。
この解体工事の原因は、工期の遅れを取り戻すために解体施工計画書を無視し、非常に速いスピードで作業を進めていたことにありました。

また、一次下請と二次下請業者が途中から変更になって工事が中断し、元請けとの意思疎通が不足するなどといった非常事態も発生。
この工期の遅れや非常事態で、本来なら取るべき建物外部への崩落防止措置を行わずに工事を進行し、老朽化していた建物は崩落という事故を招いてしまいました。

この事故は静岡県だけでなく、他県にも大きな衝撃を与え安全対策の重要さを印象付けました。
また、このような大事故だけでなく、足場からの作業員の転落や近隣住宅の破損など、建設工事ではいつどこで事故が発生するのか分からず、未然に事故を防ぐ事が本当に大切なことになります。

事故防止対策

工事を行う際の事故防止対策は、常に細心の注意をもって行う事が必要です。
作業員の安全意識を高めることや、ヘルメット・安全靴・安全ベルトの装着は必然です。

他にも、万が一の事故などに保障できる賠償保険に加入していることも大切です。
依頼主は業者選びの際には賠償保険の加入の有無は必ず確認しましょう。

加入しているかどうかは解体業者の安全意識の高さの基準にもなると思います。
また、依頼主自身も何度か解体工事現場へ出向き、状況を見るようにしてください。

工期が遅れていないかどうかも見ておくべきですが、業者が安全対策を行っているのかも確かめておくと良いでしょう。
また、上記の事故事例のようにあまりにも急ピッチで工事を進めているなど、気になることがあれば、担当業者にその点を伝えて確認してもらうことも大切です。

自分たちの所有地で事故が起きて欲しくないのは皆さんも同じことだと思います。
依頼主も責任を持ち積極的に動くことも、安全対策の一つになるでしょう。

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RC造解体工事のまとめ

木造解体工事より倍の日数を要するRC解体工事は、事故発生率もその分上がります。
建設業界は、深刻な人手不足で一人の業者が多くの工事を抱えているのが現状です。

そのため、どうしても無理な作業をしなければ追い付かないという事も起こっているのも事実です。
解体工事の依頼主は、そのような現状を理解し、無理なスケジュールや予算を業者に強要し過ぎないことも大切です。

もし解体工事をこの日までに終えたいという明確なプランがなければ、業者の空いている時期に工事をしてもらうようにしましょう。
閑散期なら業者も余裕を持って作業を行え、さらに繁忙期に依頼するよりも解体工事費用を安く抑えられます。

費用を安く抑えることや早く工事を終えることも重要ですが、何より事故もなく安全に工事を終えることが1番理想的な工事です。

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