解体工事とは?正しい知識を身につけよう

解体工事とは

家を建て替える時や所有しているアパートを壊してそこを駐車場にしようと検討している時、まずやらなければならないこと、それが解体工事です。
そこで、みなさんは解体工事についてどのくらいご存知でしょうか。
解体工事について正しい知識を持って取り掛からないと、取り返しのつかない事になりますので、しっかりと学習しましょう。
当カテゴリーでは、解体工事とはという事について焦点を当てて記載していきます。

解体工事とは?

そもそも解体工事とはどんなものでしょうか。
一言で言うと、建造物の取り壊し工事のこと、建て替えまたは新築工事をする際に、在来の建物を取り壊して撤去する工事を言います。
この解体工事ですが、ただやみくもに壊していく事は非常に危険です。
なぜなら、建築物はもともと多くの部材が繋がって一つの安定した構造体を作り上げているからです。
そのため、手順を謝ったり、安全面を考慮しないと隣接する建物を傷つけたり、最悪の場合けが人や死亡者を出してしまう恐れがあります。

解体工事に必要な資格と許認可は?

解体工事に必要な資格と許認可

さて、そんな解体工事ですが、実はこの工事に携わる業者はきちんとした許可や資格を持っていなければなりません。
まずは建設業許可または解体工事事業登録が必要になります。
そして、作業員に必要な資格も多々あります。
例えば、工事の際に2m以上の地山の掘削作業をする場合、「地山の掘削作業主任者」の資格が必要になります。
高さ5m以上の足場を組立や変更、解体作業が必要になる場合は「足場の組立て作業主任者」の資格取得者を起用しなければなりません。

他にも「建築物等の鉄骨の組立作業主任者」、「コンクリート造工作物の解体作業主任者」、また近年問題視されているアスベストを取り扱える「特定化学物等作業主任者」の資格を必要とされます。
他にも沢山ありますが、一つ一つの作業は資格取得者の存在がなければ実行出来ない事が理解できますね。

実はこういった建設業界では、許可が下りていないにも関わらず仕事を請け負ったり、無資格で実務を行ったりと言った悪徳な業者が未だに存在しています。
ですので、解体工事を業者にお願いする場合は、まず建設業の許可証を見せてもらう事と、上記の資格の所有者がいるのかどうかはしっかりと確認しておくことが大切です。
もし業者側が提示する事を渋るようでしたら、そこにお願いする事は考え直した方が良いかもしれませんね。

解体工法とは?

解体工法とは

解体工事ですが、建物によって様々な解体工法があります。
ここでは木造とRC/SRC構造の場合の工法についてご紹介します。

木造住宅の場合の工法

日本の一戸建て住宅でも数が多い木造住宅の場合の解体工事について、ご紹介します。
最近ではあるリフォーム番組で建物内部を取り壊す場面も放送されているので、見た事がある人も多いかもしれませんね。

手壊し工法

まず手壊し工法ですが、これはその名の通り、業者が人力で建物を解体する工法です。
人の手で行うので、騒音・振動はほとんど無く、「建設リサイクル法」による分別解体もほぼ完璧に実行する事が出来ます。
デメリットとしては人力のため、工期が長くなりやすくそれに伴ってコストも高くなります。
ですので、この工法は道路が狭く重機などが入れないといった特別な場合を除いてほとんど行われません。

重機併用(手壊し)工法

手壊し工法と重機を一緒に用いた工法です。
「建設リサイクル法」で指定された箇所及び重機を敷地内に設置する場所を確保するまでは人力で解体し、その後は重機も用いいて解体する、最も一般的な工法になります。

RC/SRC造などの場合の工法

RC(鉄筋コンクリート)造やSRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造と言った、木造よりも丈夫で硬い建物を取り壊す時、もちろん人力だけでは到底壊す事は出来ませんね。
これらの構造の場合の解体工法の中で、現在主流のものをご紹介します。

圧砕(あっさい)機工法

これは油圧クラッシャーやショベルなどを稼動ベースマシン(「ユンボ」)に取り付けて、油圧を原動力にしてコンクリートを破砕、鉄骨や鉄筋を切断する工法になります。
圧砕機が開発された昭和50年代から現在までの主流工法になります。

解体工事の流れ

解体工事の流れ

では、解体工事の流れについてご紹介します。
解体工事に取り掛かる前に、必ずやっておかなければならない事があります。
それは役所などの公共機関、電力会社やガス会社などへの届け出です。

例えば、法務局へは「建物滅失登記」、市区町村へは「家屋取り壊し届け」、都道府県へ建設リサイクル法関連の「解体て者の構造」「着手時期及び工期、工程表」「分別解体の計画」などの届け出をします。
他にも電力会社に「低圧電灯電力撤去」や、ガス会社に「ガス装置撤去申込」など、安全に工事を進めるために必要な届け出が沢山あります。

上記は工事を依頼した側の届け出になりますが、工事を請け負う業者も必要な届け出が多数あります。
市区町村には「建築物除却届」や「工事仮設建物概要報告書」、道路管理者には「道路潜入許可申請」や「道路自費工事許可申請」、アスベスト関係だと「アスベストしよう建築物にかかる事前調査報告書」や「アスベスト除去工事計画書」などを各機関に提出します。
届け出が多いため、混乱してしまいそうですが、業者としっかりコンタクトをとって必要な届けはキチンと出すようにしましょう。

解体工事とは?建設業法の見直し

建設業法の見直し

では、解体工事について、建設業法の見直しが近年行われていますので、それについてご説明します。
業者についての見直しになりますが、依頼する側はこういった改正があった事を念頭に置いて、業者選びをすると良いでしょう。
国土交通省のホームページによると、解体工事に関する施工技術の専門化、施工実態の変化といった事情に踏まえ、業種区分について「解体工事」新設するなどの措置を講ずる「建設業法施工規則の一部を改正する省令」が平成26年6月4日に交付されました。

解体工事に係る技術者要件の見直し

技術者とは、工事に携わり、工事の管理をする業者の事です。
解体工事を行う際には、一定条件以上を満たした技術者の配置が必要になります。
今回の見直しで定められた条件は多々ありますので、一部をご紹介します。

指定学科と資格と実務経験

解体工事業の指定学科は「土木工学または建築学に関する学科」とすること。
資格に関しては、一級の土木施工管理もしくは二級の土木施工管理、または一級の建築施工管理もしくは二級の建築施工管理のいずれかに合格しているか。

実務経験に関しては、土木工事業や解体工事業、やとび・土工工事業などに係る建設工事に関して一定以上の経験が必要になります。
他にも様々な条件があります。
法律によって事細かく定められている点から見ても、解体工事がいかに難しい工事であり、安全に進められるように優れた技術者が必要な事が理解出来るのではないでしょうか。

解体工事とは?建設リサイクル法との関係

建設リサイクル法

この文の中で何度か登場した「建設リサイクル法」について、みなさんはご存知でしょうか。
まず、この「建設リサイクル法」の正式名称は「建設工事にかかる資材の再資源化等に関する法律」といい、建設工事において、資源の有効な利用の確保および廃棄物の適正処理を図るため、国土交通省が環境省と共同請義し施工された法律です。
今回は建築物に係る解体工事について、ご説明します。

建築物等にかかる分別解体等および再資源化等の義務付け

これは、一定規模以上の建築物などに使用されている特定の建設資材は、現場で分別することを義務付けるという意味です。
例えば、内装材に木材がある場合、木材の分別をするために石膏ボードなどを先に外した上で分別する必要が出てきます。
つまり、闇雲に解体して適当に処分することは禁止されているということになります。

分別解体等および再資源化等の実施を確保するための措置

これは、工事を依頼した側が工事着手7日前までに、分別解体等の計画について都道府県知事に届け出を行います。
そして、請負業者は再資源化等が完了した時にその旨を書面にて報告し、再資源化等の実施状況に関する記録を作成・保管することを意味します。
解体工事をし、そこで発生した資源をいかに再資源化出来たかを記録することが目的になります。

解体工事の正しい知識を持って取り掛かろう

解体工事の正しい知識

以上が解体工事についてのおおまかな説明になりますが、まだ分からない事が沢山あると思います。
全てを完璧に理解することはおそらく不可能です。
しかし、何も分からないまま解体工事を業者にお願いすることは、不安ですし、怖いと思う方も沢山いらっしゃるでしょう。
ですので、解体工事も建設業の許可や資格が必要なこと、沢山の届け出を事前にしなければならないこと、様々な法律が関係してくること、この3点だけでも頭に入れておくと良いのではないでしょうか。
また、気になることがあれば依頼する業者にすぐに相談したり、インターネットや本を利用して調べるなどしましょう。

どの工事にも言える事ですが、業者に全て任せて何もしないのではなく、依頼する側も正しい知識を身につけて業者と共に取り組んでいく事が大切になります。
これはとても大変な作業になりますが、安全・安心して工事を終えるためと思ってしっかりと学んでいきましょう。

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